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スカイホップブルーイング(平川洋行・大空和央)

スカイホップブルーイング(平川洋行・大空和央)
01.プロフィール

社長 平川 洋行(ヒラカワ ヒロユキ)(左)

1982年下関市生まれ

山口市の高校から長崎外国語大学を経て福岡で就職。その後山口県に戻り山口市でスーパーの店長や営業畑を渡り歩き、2020年にスカイホップブルーイングを立ち上げ社長に就任。趣味は食べ歩き。そこで得た知識も現在の仕事に生かされている。

特技はすぐに人と仲良くなること。好きな食べ物は肉と鮨。

尊敬する人は「有言実行する人」

座右の銘は「思いついたらすぐ行動」

現在は社の代表として営業などを担当している。

 

 

工場長 大空 和央(オオソラ タカヒサ)(右)

1988年広島県呉市生まれ

高校卒業後山口大学へ進学。大学時代にビールの魅力を知りビールの道を志すようになる。就職後クラフトビールのイベントを手がけ、本格的にクラフトビールの業界へ。山口市の地ビールの会社で営業として全国をまわるうちに人脈や販路などのネットワークを開拓。徳山駅前ビアフェスティバルの企画や周南市の地ビール「島麦酒SUDAIDAI」の企画に携わる。

趣味・特技はマジック。いろいろなイベントにも出演している。

またビールのうんちくなら5時間でも10時間でも語れる。

好きな食べ物は鮨。

座右の銘は「夢は荷物にならない」

現在は商品の企画・設計、醸造から経理や事務までこなす多忙な日々を送る。

 

2018年に宇部で開催されたクラフトビールのイベント「クラフトホリデー」を通じて2人は出会いました。2020年4月、大空さんが前職を退職したことをきっかけに、2人で新しいブルワリーを立ち上げることに。大空さんは「いつかは自分のクラフトビールをつくってみたい」と考えていたが、それは数年後までに…という漠然とした計画だった。そんな大空さんを動かすきっかけとなったのは、平川さんの「今やろう!」という決断と熱意です。11月には法人の立ち上げ、現工場用地の手配、2021年7月には醸造免許取得、9月にオープンと、驚異的なスピードで話が進み、周南市初のクラフトビールが誕生しました。

2人の出会いと平川さんの決断があって、この会社・商品が実現したと言えます。平川さんは大空さんのことを「山口県でこれだけビールについて知識と熱意を持つ人間はいない。」と評価し、「彼と出会っていなければ、好きなビールといえど、これを仕事にしようと思わなかっただろう。」と力強く語ってくださいました。

02.モノとコト

スカイホップブルーイングのクラフトビールは「救世酒」

スカイホップブルーイングが作るクラフトビールのブランド名は“SAVEER(セイヴィア)”。意味は、「SAVIOR(救世主)」と「BEER(ビール)」をかけて、救世酒としています。

「ヘイジーIPA」「ゴールデンエール」「セッションIPA」「ヴァイツェン」「セゾン」「ブラックIPA」の6種類の商品を発売しており、なかでも2人のおすすめ商品は、「ヘイジーIPA」と「セゾン」だそう。

初めてのクラフトビールにおすすめなのは「ヘイジー」

「ヘイジー」は平川さんが以前ビアバーで飲んで衝撃を受けた商品です。平川さんは、「ホップをガンガンに使っていて、こんなビールはたぶんみんな飲んだことないはずです。ぜひ多くの人に飲んでほしいです。」と熱を込めて語ります。

大空さんも、「自分たちの作るビールは、大手企業のような大きいタンクを持っているわけではないので、なかなか作りにくいタイプの製法ですが、クラフトビールの本場アメリカではよく作られているスタイルです。他のビールとの違いは、ホップの使い方が特殊で、味わいがジューシーな点です。」と語ります。

「温度帯が上がっても十分飲めるし、料理なしでも、ビールだけで楽しく飲めちゃいます。クラフトビールを飲んだことがない女性の方にも親しみやすい商品です。」と平川さん。2人ともビールのことを語る様子は熱く、ビールに対する深い愛情を感じさせます。

リフレッシュしたいときは「セゾン」

もうひとつのおすすめ「セゾン」は、ベルギーの酵母を使っており、スパイシーな香りが特徴です。ホップたっぷりでちょっと重めの味わいが特徴のヘイジーに比べ、セゾンはスッキリとしており、酵母由来のフルーティさも兼ね備え、食事に合わせやすい商品です。

もともとセゾンの始まりは、ベルギーの農夫がひと仕事終えた際に、気分をスッキリさせるために作られたビールなのだそう。つまり、いろんな料理と一緒にグビグビ飲んで、みんなで楽しみながらリフレッシュできる、そんなビールなのです。

6つの個性という強み

「ヘイジーとセゾンは、気分や好みに合わせて好きな方を選んでみてください。その他にも全6種類のラインナップを揃えていますので、こちらも料理やビアスタイルに応じて選んで、楽しんでほしいです。」と大空さんは笑顔で語ります。

平川さんも、「大手のビールとはまったく違う味わい・個性が楽しめます。ぜひ飲みくらべていただきたいです。」と、自信満々の笑みで語ります。

現在は自社のオンラインショップと市内を中心とした酒屋で販売しています。

03.インタビュー

スカイホップブルーイングは、商店街や繁華街にもほど近い、周南市河東に誕生しました。これまで周南市に縁もゆかりもなかった2人が、なぜ周南市で、新しい産業ともいえるブルワリーを作り、個性的な商品を作り始めたのか。そして、周南市の人々は、2人を、またクラフトビールという新しい文化を、どのように受け入れたのか。

オープンから1ヶ月というお忙しい時期に、東川沿いにある工場を訪ね、お話をうかがいました。

新しいものを温かく受け入れてくれた街・周南市

縁もゆかりもない周南市でクラフトビールの会社を設立した2人。そんな中で強く感じたのは、周南市に住む人のあたたかさだったそうです。

大空さんがそう感じ出したのは2018年ごろから。

「2018年、そして2019年と、周南市料飲組合さんと一緒に「SUDAIDAI(スダイダイ:周南市大津島の地ビール)」の企画に関わりました。その時にも、周南市のみなさんの協力体制はすごいと感じました。その後、2020年にクラフトビールの会社を立ち上げることになり、縁があって、今このブルワリーのある物件が見つかったんです。そして、この物件をビールづくりができるように改装する工事の音でうるさかったとは思うのですが、そんな中でも「よう来ちゃったね~」と、あり得ないくらい温かい言葉をかけていただきました。またオープンしてからも、まったく告知していなかったのにも関わらず、すぐに買いに来てくださって。気にかけてくださっていたんだなあと思って、うれしいかったですね。」と、会社立ち上げ当時のエピソードを教えて下さいました。

また、大空さんは周南市のイメージについて、

「山口県内の他の町でも暮らしていましたが、周南市は開放的なように感じます。」と話します。青年会議所にも入っていた大空さんは、昨年(2020年)に周南市に住むようになってから、何百人、何千人といったレベルで知り合いが増えたそう。

「こんなことは周南ならでは、でしょうね。」と驚いた様子で笑っていました。

「周南市の人たちは、自分が進んで楽しもうとしているように思います。みんながそれぞれに楽しみを見つけて伸び伸びとやっているからこそ、新しいものをどんどん受け入れてくれるのかもしれませんね。」

周南市で暮らすようになって約1年ほどの大空さんですが、それだけに彼が語る周南市の街・人の話には説得力があります。お話をうかがっている間、「温かい」「あり得ない」「周南市ならでは」という言葉を何度口にされたでしょうか。

なじみがないからこその周南市の景色

新しいビジネスの場を求めて周南市に飛び込んできた2人。なじみのない街だったからこそ、今の身近な景色が、自分の好きな景色になっています。

平川さんの好きな景色はJR徳山駅周辺なのだそう。

「今の会社をつくるまで、周南市にはあまりなじみがなかったんですが、今は、周南市といえば新しくなったJR徳山駅、スターバックスコーヒーさんが思い浮かびますね。」

また、平川さんの趣味は食べ歩きで、「周南市では、ラーメン大将さんや、うどんのくうかいさんなんかは大好きです。」と、ビールに負けない熱量で語ってくださいました。

大空さんの好きな景色も、ここにきて見慣れた、事務所から見える公園だそう。

「周南市は公園が多いですね。この河東のエリアもそうですが、子どもたちやご家族が楽しく遊んでいるのをよく目にします。また、商店街の皆さんもそうですが、人と人が「近しい」と感じます。何かあったらすぐに誰かを紹介してもらえたり。アメリカのブルワリーの方を紹介してくださったのも周南市の方なんです。そうやって人と人とをどんどんつないで、「みんなで楽しもうぜ!」という感覚があります。」

なじみがなかった周南市。広がった人脈を生かして、好きな景色もどんどん増えていくことでしょう。

「ビールっておいしいね。」を共有したい‼クラフトビールへの熱い思い

自分たちのクラフトビールを作るということは、2人にとっての夢であり、趣味でもありました。そんな2人は、クラフトビールづくりに対して人一倍の熱意を持っています。

「周南市に新しい産業が誕生した、と地元の方からの期待を感じています。」と、平川さんは力強く語ります。

クラフトビールの本場・アメリカの醸造所「FACTION BREWING(ファクション・ブルーイング)」のスタッフが2人のもとを訪れた際、絶賛してもらえたそうで、「そのことで自信もついてきました。現在すでに、自社製品の販売以外にも、ミシュラン一つ星・三つ星の飲食店さんからもタイアップのお話をいただき、販路は広がりつつあります。」と教えて下さいました。

「しかし、重視するのは、販路を広げることよりも商品価値を高めることです。」と、平川さん。将来は「タップルーム」※注 を作り、海外のものを含めてさまざまなビールが飲めるような店をつくりたいというのが夢なんだそう。

「ビールっておいしいね、という感覚を共有したいし、いろんなクラフトビールを飲んでいただいたうえで、僕たちのビールの良さを知ってほしいんです。」

そう語る平川さんの瞳は、未来を夢見る少年の様でした。

大空さんには、クラフトビールの師匠が存在します。

「クラフトビールの業界はまだ成熟しきっていないので、メーカー同士、お互いオープンにし合ってイベントなどでどんどんつながって、ノウハウを教え合うんです。中でも東京の「麦酒倶楽部ポパイ」の青木会長は、業界でもトップ・オブ・トップで、僕の師匠でもあります。今でもわからないことがあるとすぐに電話して教えてもらっています」と、青木会長が載っている雑誌を見せてくださいました。

また、大空さんの夢も、平川さんと同じく、タップルームを作ること。

「オープンして1ヶ月、ありがたいことに、僕たちのクラフトビールは好評をいただいております。これからはタップルームのような、お客さんとの距離が近いスペースで、直接お客さんの声を聞いてみたいです。季節によって味を変えたりすることもあり、お客さん一人ひとりが毎月ビールを楽しみにしてくれることが重要なんです。」

2人の夢が共通しているところに、2人の相性の良さを垣間見た気がします。

※注 タップルーム・・・樽生ビールが何種類も楽しめるビールバー。瓶や缶にボトリングされたものよりも格段に新鮮なビールが楽しめる。

クラフトビールは街を盛り上げるツールになる

まだスタートを切ったばかりの二人の旅。これからは、クラフトビールが周南市を盛り上げるための一つの材料になると、2人の話から強く感じます。

平川さんは、「周南市に新しい産業を作ったと自負しています(笑)。これからはビールをみんなで楽しめるようなイベントにも参加していきたいですね。」と、語ります。

また、「町を盛り上げる材料として使っていただけたらと思っていますので、どんどん声をかけていただきたいです。」と、周南市を盛り上げる準備は万端の様子。

「いずれは、周南市といえばスカイホップブルーイング発祥の地、と言われるくらい大きな存在に成長させたいですね。」

平川さんのその熱意があれば、本当に実現しそうだと感じました。

大空さんも、「僕も、クラフトビールというツールを使って周南市の皆さんと一緒に楽しく盛り上がりたいですね。また、僕たちのように起業しようとする人へ、市の支援がもう少し充実すると、周南市で起業しようとする人がもっと増えるのではないでしょうか。」と、語ります。

クラフトビールを通じて出会った2人が、周南市で初めてのクラフトビールを誕生させた背景には、2人の熱い思いと、決断・行動力があったのはもちろんのこと、周南市の人々の温かさや寛容さ、楽しもうという前向きな意欲が大きく作用したのだ、ということを2人に会って強く感じました。

「クラフトビール」という新しい文化を持ち込んだことが、この街にまた新しい力を与えたのかもしれません。

04.関連リンク

記事:坂田 正明 / 写真:川上 優
執筆時期:2021年9月
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